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「21世紀統合医療フォーラム」 - 心身医学と一人称のからだの出会い -

本企画の主旨

西洋近代医学の礎を築いた解剖学の祖ヴェザリウス以来、西洋医学は人体を「客体=もの」として扱い、その構造・機能を機械のメタファーで理解することによって発展してきた。この基本的な枠組み(心身二元論、要素還元主義)によって西洋医学は感染症などの疾病治療に多大な効力を発揮し、遺伝子治療などの高度先進医療を可能にしてきた。しかしその一方で、20世紀後半になって増大してきた生活習慣病やストレス関連疾患に対しては、西洋近代医学は有効な対応を打ち出せないことが次第に明白になってきた。

 この西洋近代医学の問題が、人間を生物化学的な機械として見る枠組みそれ自体にあるという反省にたって
心身医学やホリスティック医学は生まれてきた。人間を「心・身体・社会・自然」が密接に結びついた全体的
存在として捉えようとするこれらの医学は、患者の身体を物として対象化する従来の西洋近代医学とは根本的に
異なる視点にたっている。従来の西洋近代医学の身体観を「三人称のアプローチ」とすれば、患者(そして医療者自身)が自らの内側から体験する「からだ」を扱うこれらの心身医学・ホリスティック医学は「一人称のアプローチ」といえる。一人称のアプローチで扱う「からだ」こそ、哲学者の市川浩が言う「身(み)」であり湯浅泰雄の言う「心身一如としての宇宙的身体」である。

西洋近代医学において完全に欠落していた一人称の「身」の探求は、東洋では様々な宗教的身体技法や医療的伝統において育まれてきた。また西洋においても20世紀初めのヨーロッパに端を発するボディワークやソマティクスと呼ばれるアプローチがそうした探求を細々と行ってきた。これらのアプローチは、東洋の禅やヨーガの実践に影響を受けながら、60年代には人間性心理学やトランスパーソナル心理学などの心理学、フッサールやメルロー=ポンティらの現象学と結びつきながら「心、身体、社会、自然」の相関を探る独自の技法を発展させてきた。こうした西洋における「一人称のからだ」へのアプローチは日本でも近年実践者が少しずつ増えており、主なものとしてはプロセス志向心理学、フォーカシング、バイオエナジー、ハコミ、ロルフィング、フェルデンクライス・メソッド、エサレンボディワーク、アレクサンダー・テクニークなどがある。

この「21世紀統合医療フォーラム:心身医学と一人称のからだの出会い」は、西洋近代医学の枠組みに対する根本的な視点の転換を前提とする心身医学、ホリスティック医学の実践に、こうした東西の「一人称のからだ」の探求がどのような貢献ができるか、その可能性を探るための会議である。心身医学に従事する医療者が、日本における優れた「一人称のからだ」の探求の実践を自ら体験し、その体験を踏まえながら患者や医療者自身の「身」にアプローチする際の様々な問題点、あるいは今後そうしたアプローチを医療現場に導入していくためのリサーチのあり方などについて、医療者と実践家が2日間にわたって対話を行っていく。世界的な統合医療の流れの中でも、代替・相補医療と西洋近代医学の混在ではない患者中心の「統合医療」のあり方を提案していく画期的な試みにしていきたい。


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