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第二回21世紀統合医療フォーラム
「医療におけるヨーガの可能性を探る」  山本和美(関西医科大学)

 ワークショップスケジュール 
日時 10月18日15時30分〜17時30分
会場  
定員  15名       
内容  ヨーガ 
備考 当日は、動きやすい服装で、また裸足で行う方が良いので靴下を工夫してお越しください。�

★ワークの概要

≪一人称の身体の状態に気づいていますか?≫ 

 医療関係の仕事をされている皆様は毎日のセルフケアをどうされていますか?

 職場のストレスに加え、さまざまな主訴を持った患者やクライエントに多く接していると、自分では気づかないうちに結構疲れが溜まっているものです。様々な悩みを抱えた人たちへの対応は一番に考えるものの、自分自身のストレスには案外気づかなかったり、気づいていても後回しになっている方が多いのではないでしょうか。

 医療従事者の心身の状態は、少なからず患者やクライエントとの関係性に影響を与えます。自分自身が疲れていたり気持ちが不安定ですと、仕事が順調に進まなかったり、ちょっとしたことで感情的になったりすることがあります。そこでまず自分自身の“一人称の身体の状態”への気づきを高めることが大切です。しかし、自分の身体が緊張しているのかリラックスしているのか、意外と気づいていない人が多いようです。また、緊張しているのはわかっているけれど、リラックスの仕方がよくわからないという人も多いと思います。

≪ヨーガの特徴:身心一如のアプローチ≫

 ヨーガは、体操(調身)、呼吸法(調息)、瞑想(調心)の三部門から成り、肉体、神経、心の調和を図る全人的なアプローチによる完全な健康法です。対症療法的でなく心と身体を大きな視点からとらえて全体のバランスを取り戻し、身体の自然治癒力を高め、最終的には心の幸福を得ることを目的とします。

 ヨーガの体操は「動く瞑想」とも言われ、ゆっくりした動きに呼吸を合わせ、その動きによる身体の変化に意識を向けながら行います。動きの中に緊張と弛緩というメリハリが絶妙に組み合わさっているので、身体感覚が乏しくなっている人でも身体の変化に気づきやすく、リラックス状態を容易に体感することができます。身体のリラックス状態が深まると、ホメオスターシス機能の回復という生理的効果がもたらされます。 
 日本での心身医学の創始者である、故・池見酉次郎博士は「こころのコントロールは身体のコントロールから入るのが一番よい」と考え、ヨーガを心身症患者の治療に用い効果が得られたと紹介されています。ヨーガは、続けているうちに自然と身体と心のバランスが整っていき、心身共に爽快感を得ることができます。まさに、「いま・ここ」の身体と心を自然につなぎ調和させる身心一如のアプローチと言えます。

≪身体の硬い人、病弱な人、中高年の方にお勧め≫ 

 特に若い女性の間でブームになっているヨーガですが、これはヨーガ体系の中の一つであるハタ・ヨーガと呼ばれるもので、肉体と精神の両面の不調和を正すことを目的としたものです。

 ヨーガは、古代インドから長い歴史を経て現代にまで伝えられてきた素晴らしい知恵の総体です。しかし、時に誤って紹介されたり解釈され、本当のヨーガの素晴らしさを体験するまでに至らない人が多いのは残念に思います。ヨーガの体操は、いくつかの注意点を守って可能な範囲で最善を尽くしていれば、かえって身体の硬い人の方が効果があるとされています。難しそうに見えるポーズも続けているうちに自然とできるようになりますので、決して無理をしたり人と競ったりせず、普段の動きより少しストレッチする感じで行います。

 また、ヨーガはかなり弱い運動にも関わらず、精神面および身体面への効果が高く、ストレスが緩和されて精神的に安定し、リラックスした状態になることが認められています。ですから、身体的な負荷が少なく心身への効果の高いヨーガは、むしろ中高年齢者や身体の弱い人に適していると言えます。

≪ヨーガでセルフケア≫

 少しの時間とスペースがあれば、誰でも無理なく身心のバランスを整えることができるヨーガで心身共にリフレッシュし、毎日を気持ちよく過ごしてみませんか。
 まずは、ご自分の「身」を持って体験していただけたら嬉しく思います。

                               講師:山本和美 臨床心理士 関西医科大学 心療内科学講座  

<講師略歴>

山本和美: 関西大学大学院社会学部博士課程前期修了。臨床心理士。関西医科大学心療内科及び学生相談勤務。1998年より佐保田鶴治博士の直弟子、中川愛子氏よりヨーガ指導を受け、教師資格取得。  
 連絡先:yamamotk@takii.kmu.ac.jp

<参考文献>

池見酉次郎著 1995『ヘルス・アート入門』創元

大貫博・堀之内博子著 2005『毎日できる新ヨーガ健康術 生活習慣病予防健康増進ドリル』学研社

佐保田鶴治著 2001『ヨーガ入門』ベースボール・マガジン社

スティーブン・F.ブレナ著 1989『ヨーガと医学』百瀬春生訳 紀伊国屋書店


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